IWABEメッセージ
第269回 コンクリートの研究
私達は、寅さんの言葉に支えられて生きてきました。「そうよ、仕事ってのはね、何しても楽なものってのは、ないんだよ、うん」。「おう、労働者諸君!今日も一日、ご苦労様でした。さあ明日はきっと、からっと晴れた、いい日曜日だぞ」。
さて、今月はコンクリートの勉強と行きましょうか。どこでも誰にでも手に入れることが出来る資材です。石や木、鉄など世の中には様々な材料があります。なかでも、コンクリートは広く使われている材料で、その場で自由な形に出来るのが大きな特徴です。しかも、安く、どこでもだれにでもつくることが出来ます。セメントは石灰石と粘土などを高温で焼くことでつくられますが、このセメントさえ持っていけば現地の水と砂、砂利でコンクリートを作ることが出来ます。これらの材料はすべて、自然界に存在しています。現在は大型プロジェクトの現場で根治には500m3明日も450m3と毎日が大量打設の戦いが続いています。重要なことは乾燥が大敵です。コンクリートは練り混ぜると水とセメントが化学反応を起こし、時間が経つにつれて固まってきます。乾燥して固まると思っている人も多いかもしれませんが、それは間違いです。水とセメントの化学反応で固まるので、乾燥して水分が足りなくなると固まらなくなります。工事現場では、水分が蒸発しないようにシートなどで覆って乾燥などを防いでいます。工場から工事現場に向かうミキサー車(アジテータ車と呼ぶ)が回転しながら走っているのは、コンクリートが固まらないようにという理由もありますが、工場で混ぜた材料が分離しないようにするためです。コンクリートは引っ張る力に強い鉄筋を入れて補強した鉄筋コンクリートとして使うことが一般的です。現場管理は、コンクリートの打設状況、良いコンクリートをつくるための、施工・環境条件をよく考え、材料と配合、施工方法をしっかり計画することが大切であり、そこが担当者の能力です。「さあて、現場の親分となるか。じゃ、また夢の続きを見るとするか。あぁ生まれてきてよかった。そういう時が来るよ」。な?
まあ、がんばれ。