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第226回 ある大工の教え

 深刻な不況はいつまで続くか。業界を取り巻く環境は暗く、トンネルは長くて抜ける道も厳しい。生きるための微かなあかりは遥かに遠く、公共投資の抑制と納税者たる国民を嘲る政策はとても悲しい。民間受注も設備投資の低迷や消費者の減収で購買意欲は不振です。この時期に帝国データニュースから愛知県内のゼネコン286社の経営実績調査が発表されました。当社は上位20社中19位にランクされています。このデーターは57期の資料であるが厳しい環境での成績であり驚きは一入です。しかし、来年度の発表は楽しみでもあり待ち遠しいものです。それは58期だからで、経営審査のY点が大幅に向上したからです。利益が改善され業績が良くなったからでしょう。順位は自然に付いてきます。全社員は謙虚にして努力する姿勢が大切です。それから名誉な報告を致します。10月18日付で「馬淵澄夫国土交通大臣」より多年にわたる建設統計調査の模範としてこの11月1日に表彰を受けました。これは工事完成高にも関係いたしますが正確かつ迅速で理解正しく報告した結果であり、この大臣表彰は社員が努力した賜ものであります。深く感謝を申し上げます。
 「安いからといって、仕事を粗末にすると、自分の良心を損しなければなりません」。マーデンが書いた本の中の一文です。裁判官は1ドル半の手間で板塀の補修を依頼するが職人が集まらない。一人の請負をする大工が名のりを上げました。その仕上がりはとても丁寧です。ドル半しか払いませんと言われましたが、「はい結構です」と答えるのです。「こんなに手間を掛けては損ではないか」と問われる。その答えは「損は損かもしれません。安いからといって、仕事を粗末にすると、賃金を損した上に自分の良心を損しなければなりません。仕事する以上、精魂打ち込んで自分に満足しなければ気が済みません。いい加減な仕事をすると根性まで損します」。「損して得とれの」の諺通り、明日のために建設業の働く心掛を教えています。評価する人は必ずいます。励むことのみです。

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