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第240回 敬意と品格

 阪神淡路大震災につづき東日本大震災と東電原発事故が発生する。その被災者を天皇・皇后両陛下は幾度となく見舞われ励まされました。テレビの報道では、避難所の床に膝をついて御言葉をかけられている両陛下に対して、足を崩して対応している被災者の映像がありました。古い人間には信じがたい仰天の姿です。昔なら不敬罪に価すると思われます。陛下の目前では最低限でも居住まいを正し正座をするのが当然であり常識ではないでしょうか。しかし、陛下は足が悪いのではないかと被災者を気づかって、みずから丁寧に「そのままで」といわれたそうです。その心配りは瞬時に表現されました。まさに尊敬すべき存在であり敬意を傾けるべきと思いました。さすがにご立派な振舞いをなさるという印象を強くしました。敬意とは「そこに心打たれる何かがある」と信じるとこにあります。言動でも仕事の能力においても、人格的にどこか感動させ、その感激の瞬間に尊敬や敬意を抱きます。「すべての人を自分より偉いと思って仕事をすれば、必ず上手くいくし、とてつもなく大きな仕事ができるものだ」。これは松下幸之助氏の信念であると教えられました。幾度なく思い出しては生活をしてきました。周囲から敬意を持たれるための基本姿勢ではなかろうか。「礼儀だ、品格だなんていっても、この成果主義の社会では役に立たないのではないか。仕事は実力がものいう」。そうした考え方の人達が多い。大切な取引先に対して部下をともなって赴く場合は仕事が出来る実力者を選ぶだでしょうが、仕事が出来ても礼儀作法に欠ける人間は連れてはいけません。上司の面目どころか、会社の面子は丸つぶれです。礼儀知らずの実力派の価値など所詮知れているからです。少しでもみっともないことだと自分に感じる発言や行動はしない。これこそが品格を高める生き方ではないでしょうか。
 平成4年2月に第1号を発行してから今年1月25日で何と240回となる20年間の長きに渡る歴史を書いてきました。喜ばしいことです。健康にも恵まれ、佐伯君初め社員の皆様に支えられたお陰です。深く感謝申し上げます。今後は社風構築のため一回でも多く書きたいものです。ありがとう御座います。

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