IWABEメッセージ
第256回 あなたの町にも地震がくる
5月29日(水)の全国紙一面に南海トラフ巨大地震対策の最終報告が掲載されました。大問題として受け止めるべき記事は、南海トラフで起きる大地震を現在の手法で予知することは困難との点です。プレート(岩盤)の滑りを地震発生前にとらえることは出来ないとして白旗を上げたのです。発表した災害データは脅かしといえます。愛知県最大で2万3000人死亡。全壊焼失38万棟。なにおか言わんやです。南知多町では人口の1割以上に相当する2千300人が死亡と算定しています。こんなデータを新聞の一面に記載することが常識を疑います。避難所は高齢者を優先。家庭備蓄は1週間分などが最終報告のポイントとされました。少しも触れてないのは経済的な問題です。「深く考えてくれ」。建設業の災害時の工事保証や、建設中ビルはどうなるのでしょう。担保期間中の建物は、橋梁も下水道の配管もどうするのでしょう。銀行、病院等全てが問題だらけです。全ての問題が不自然です。だから東海大地震が来るという「ウソ」から始まったのです。都合のいい周期と、都合のいい地震をピックアップしただけなのです。順序が逆です。地震予知の研究をして、結果として東海地震の発生確率が高くなったわけでなく、研究を始める前から、「次の大地震は東海地震」と決めてかかったと思われます。マグニチュード8.1と6.7の地震のエネルギーは何倍もの相違があるはずです。だから数値からいって信用出来ません。これは建物の入力データからいってもはっきりします。関東大地震70年周期に当てはめてピックアップしたものと思われます。だから、これは金儲けのための地震予知であって研究費予算どりとしか考えられません。だから、正しくは、「わからない」または、「明日にでも来るかもしれない」と報道すればよいのです。たったそれだけのことです。まずは地域の歴史を調べて高台に住むことです。熱田神宮の本殿は伊勢湾の突き出た岬の上にあります。しかし、津波で流された記録はありません。だから自分自身で調べて対策を考えるのです。あとは少々の現金を用意することのみです。本音は地震がこないことを祈るのみです。