IWABEメッセージ
第260回 鹿を遂う者は山を見ず
岡崎市康生通りに建設中の「岡崎ウィズスクエア」は、その規模共に大きくRC造20階建免震構造で延面積26,224?もあり、ショッピングセンターを含む複合建築物です。又、美浜町には大規模なS造2階建11,694?と屋根型温室ハウス1,020?の開発事業があります。他に10件以上の土木建築工事があり、この第62期は少々前向きです。調子がいいときには、その調子に乗るのが人の常です。確かに順風には帆を上げるのが鉄則です。ただ、順風満帆だからといって、調子に乗ってはいけません。突風にあおられることがあるかもしれないし、いつ逆風に転じるかもしれません。「禍福は糾える縄の如し」であって、悪いことといいこととは代わる代わるやってくるものと心得ておくべきです。調子がいいときほど、油断しやすいので、心して慎重を期したほうがいいと思います。逆風が吹いているときは、四方八方に気を配って万全の構えを崩さない。少しでもチャンスがあったら逃がさないで利用しようとする。しかし、調子のいいときは、自分のしていることに集中しているので、ほかのことについて考えようともしない、考える隙もない。又、全て順調でうまくいっているのが続いているときは、取り巻きが徐々にできて、その輪も広がっていく。世間も少しずつですが同調するようになり、皆に機嫌を取ってもらっている状態になる。まさに、裸の王様です。本当のことをいってくれる人はいなくなり、実際には世間が自分のことをどのように考えているかも、まったくわからなくなる。よくないことをする結果になっても、それが悪いとは誰もいってくれない。周りに壁がいくつもできて、真実の情報が入ってこなくなるし、又反論する者がいないときは、それは真実をいっていない。人それぞれ意見が異なるはずです。「天知る地知る人ぞ知る」といいます。この時代に楽なことなどあるはずがありません。大きな工事を受注し気が緩む環境の時、自戒しなければと感じます。この時の言葉は、まさに「ご安全に」がぴったりと合います。共に大声で「ご安全に」。