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第277回 これほんと。地震と諺

 「食べてすぐ横になると牛になる」。子供のころ母親の口癖でした。これが嘘であることは当然に解ります。「ほらほら頭に角が出てきたぞ」と笑いながら驚かされました。これは迷信ではなく別の意味で知恵が込められています。行儀がよくないのでそれを窘めるためにつくられたものです。「雷さんに臍をとられるぞ。」風呂上がりでいつまでも裸で寝間着を着ないでいると風邪をひくので少々怖い話をするのです。このように深いわけがあるのが迷信であり、この種の諺や格言は親から子への教えです。カルタ遊び等で覚えたりするものもあります。「茶柱が立つといいことがある」と縁起を担いだりもします。「火遊びをすると、おねしょをする」。これは人生の深い知恵からの教えです。「仏作って魂入れず」。「郷に入っては郷に従え」。これまた豊かな教えです。迷信や諺をしっかり覚えておけば、父親母親になることの準備は出来上がります。
 東海大地震が来るという論文を簡単には信じることはできません。それは1970年に予知研究を始めてから、わずか4年で断言したからです。それによると、日本の国ででは「150年おき」の周期で動きがあるところ東海地震はいまだに発生していない。だから、東海地方が危ないとしたのです。それは、地震の空白域という言い方をしています。つまり、都合のいい周期を都合のいいようにピックアップをした訳です。地震予知の研究をして、結果として「東海地震の発生確率が高い」となったわけではなく、研究を始める前から「次の大地震は東海地震だ」と決めてかかったのかもしれません。一説には地区の研究機関が研究費を計上させるためだなどという話すらあります。では、地震発生はあるのでしょうか。その答えは「わからない」。つまり、「明日にでも来るかもしれない」。日本全国どこにでも可能性があるからです。可能性が高い低いを議論しても無意味です。だから来る時の準備は必要です。この理論は武田邦彦教授のものです。私も同感です。
 熱田神宮は三種の神器を祀ってあり伊勢湾に突き出した岬に社があり神が鎮座しております。しかし、その社が流された記録はありません。これほんとです。

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