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第281回 企業に肉をつける
今日は7月15日水曜日です。机上には前期62期の決算資料がこの一年間を回顧せよと勉強材料として積まれています。完成工事高は、未成工事金はどれほどか、今季を占うことしばし、そして営業利益は、純利益は、いや売上総利益と一般管理費の比率とは、その数字に目が走ります。おもわず社員の顔が走ります。会社の宝です。一同に対して「心より感謝」。その5文字のみです。勤勉を貫き、当社の伝統的な価値観に基づいて「いまも、ど真剣の毎日を生きている」。ありがとう。その言葉が心に突き刺さります。信条は「真剣、誠実。恩を知り、恩に報いる」。前期のデータの基本がはっきり出ました。長きにわたり利益を計上してきたのは中堅社員が一生懸命に働いてきたからです。自己資本とは、資本金、資本準備金、利益剰余金からなっている純資産合計を言います。前期までのその合計金は、(3,584,447,362円)となっています。私心を離れて利益を見てみましょう。税金を払うことは毎期末になると身を切られる思いがします。一生懸命に稼いで得た利益、それは売掛金などもあり、必ずしも現金で残っていないのですが、その半分以上を即金で払わなければならないのです。税金とは苛酷なものです。税金は広く社会のために使われていくのですから、私心が入ったことによる見当違いの感慨でしかありません。このような錯覚に陥らないよう、経営はゲームであると考えるべきです。つまり、利益をお金と考えず、得点と思うのです。そうすれば、第三者的に淡々と利益を見ることが出来るようになり、判断を誤ることはありません。税金を経費と同じように考え、この税金を差し引いた残りを営々と企業内に蓄積する。その結果、厚い内部留保を実現することが出来、それが企業の安定性と信頼性、そして何よりも従業員の安定した雇用の確保へとつながります。大型工事の受注は身についた体力があればこそで、新たな事業へのチャレンジもそれで可能となるのです。まず、納税できる会社でありつづけることだと思います。さあ、ダイヤモンドのランクではありませんが少しでもアップすることが生き残る会社となり、企業に肉をつけることになるのです。ご安全に。