今年のノーベル医学生理学賞を北里大特別名誉教授大村智氏が受賞しました。子供のころ野口英世博士の伝記本を読んだことを思い出しました。アフリカ西部のアクラで黄熱病研究の際に感染して病没します。小学校６年生の時学芸会で父親の役を演じました。いろりの湯沸で手に火傷をし大怪我をする。なんといえども母親の手紙が涙を誘います。ひらがなで「早くかえってくだされ、くだされ」と子を思う母親の文章は素晴らしいものです。静岡県伊東市のゴルフ場の土から、有望な物質を作るカビに似た細菌を見つけ、化学構造を変えて「イベルメクチン」を開発しました。アフリカ地域で年間数億人の命を救うといいます。すばらしい救世主が出ました。二人の力はうれしいかぎりで、その新たな誕生に「スーパーカミオカンデ」で宇宙誕生のナゾを観測。少々わかりにくい研究ですが「ニュートリノ」の重さを証明されたそうです。湯川秀樹博士の随筆を思い出しました。「自然は曲線を創り、人間は直線を創る」。すごい能力のある人々が日本人の知的ロマンを与えています。連日の快挙はうれしいかぎりです。
 日々の営業としての基本的行動学とはなんでしょうか。その答えは「勢い」であると思います。スマホやパソコンのネットで事が足りるからという人々がいますが、ひらめきで始めたビジネスが、時代の波に乗って成功したという話はいくらでも転がっています。時代のうねりだとか空気のようなものをキャッチしたからこそ消費者の心を掴み、大ヒットに繋がったと解釈するのが自然でしょう。
 君主が君主である理由は能力があるほかに、つまり勢いがあることです。まさしく韓非子の教えの通りです。台風エネルギーの自然の猛威であり、勢いであると思います。時代の波を把握し、常識のみで進むの無謀です。やはりデータの分析と共に新聞の報道も必要なものの一つではないでしょうか。ご安全に。